新聞記事
1999年(平成11年)7月16日(金曜日) 読売新聞より抜粋

静岡の業者 災害時にも“おいしい水”
ペットボトル利用 浄水キット開発


地震などの災害時にも、おいしい水が飲みたい。ペットボトルを使って、そんな被災者のニーズに応える浄水キットを静岡市内のセラミック開発会社「アント」(杉本雅彦社長)が開発特許出願した。

災害で水が断水した場合、給水車が出動することが多いが、細菌の繁殖を防ぐために通常より塩素が強く、カルキ臭い。精神的にダメージを受けた被災者にとって「この臭いに拒否反応を起こしてしまう」と杉本社長。

キットには抗菌セラミックスや活性炭などがセットされて、五百ミリリットルのペットボトルにセラミックスなどを詰め、底を切って逆さにすれば完成。ここに水を通すと、亜硫酸カルシウムが塩素を分解、活性炭やセラミックスが、水の汚れや塩素臭、細菌などを吸着する。保存用の水を入れたタンクのプラスティック臭なども除去し、この浄水器で千リットルの水道水を浄化できるという。

販売価格は1480円。(完成品は、2480円です。)近く売り出す予定だ。阪神大震災を経験した静岡市吉野町、会社員中蔵久和さん(45)は「被災で疲れている時に塩素臭い水は辛かった。飲む際に取り除くことができればと思った」と話し、この製品に期待する。

同市では既に幼稚園などで防災教育の教材として使われ始めており、静岡市田町幼稚園(佐藤光子園長、園児271人)がこのほど、一部の園児親子を対象に行った工作教室では「簡単にできる」と評判も上々。佐藤園長(57)は「薄れがちな防災意識を親子で強める機会にできれば」と話し、浄水器の常備を検討中だ。

問い合わせは、同社(054)251-4587へ。


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